オレオレ詐欺と言う言葉に少し古い印象をお持ちの方もいるでしょう。
しかし、今さまざまに手法を変えて特殊詐欺と言う形で増加してきているという実感を私は持っています。
特殊詐欺とは被害者に電話をかけるなどして対面することなく信頼させ、指定した預貯金口座への振込みその他の方法により、不特定多数の者から現金等をだまし取る犯罪の総称です。
警察庁の資料(https://www.npa.go.jp/bureau/criminal/souni/tokusyusagi/tokushusagi_toukei2021.pdf)を見ても、 件数が増加している傾向が読み取れます。被害総額は減ってるようですね。
お年寄りが老後資金として一生懸命貯めた預貯金を持っていかれる。数百万から数千万円を持っていかれることもあります。
なんと心が痛む被害でしょうか。
いちど被害に会えばこれを取り戻す事は法的にかなり困難です。
それは相手が巧みに身元を隠し、様々な関与者、関係会社を挟むなどして首謀者にたどり着けないようにしているからです。
たとえ受け子など捕まった人に対して損害賠償請求をしても、その人に資力がなく請求を断念してしまうことが多いでしょう。
息子や家族からは騙されたことを責められ、それでうつ病などに罹患してしまうこともあります。
財産的被害だけではなく、精神的な被害も受けてしまうんですね。
悲惨です。
そしてこの特殊詐欺のよくない点は反社会的組織の資金源になる点です。 こういう詐欺を行うのはやはり反社会的組織が裏にいると考えるのが通常です。
我々や我々の両親、祖父母、家族がこのような被害に合わないためには、どうしたらいいんでしょう?
特殊詐欺に対する最大の防御は引っかからないようにすることです。
これに尽きます。
金融機関やコンビニ、地域社会による高齢者を守るような取り組みも散見されます。
しかしそれだけでは十分ではありません。
私が思うにやはり本人が自分も騙されるかもしれないと言う認識を持って日々流れる新聞などで特殊詐欺の被害を読むことが必要なんじゃないかと思っています。
よくあるのが新聞などを見て騙された人がいても「お気の毒に、でも私は騙されない」と勝手に思い込んじゃってる人がいます。
それ危ないです!次はあなたです!
実際に詐欺電話かかってきたらあなたは引っかからないことができるでしょうか。
それは相当難しいです。
なぜなら相手は人の心理を操る術を心得た詐欺のプロ集団だからです。
次回はなぜ人は引っ掛かってしまうのか。その具体的な手口を紹介します。